明暗を分けた東海第二と福島第一
2011年 12月 30日
「東海第2、明暗分けた独自防水壁 全電源喪失防いでいた」
という記事が10/24の中国新聞他の記事で取り上げられました。
中国新聞
以下その抜粋です。
=============================
日本原子力発電が東海第2原発の津波対策として自主判断で進め
ていた防水壁建設工事により、重大事故が瀬戸際で回避されたことが
23日分かった。経緯を調べた政
府の東京電力福島第1原発事故の調査・検証委員会は、東海第2で
工事が実施されていなければ「全電源喪失で福島第1と同様の事態
になっていた」(調査委関係者)と
して日本原電が講じた津波対策を詳しく分析している。
12月に中間報告をまとめる事故調査委は、東京電力の津波対策が
甘かったとの見方を強め、同様に津波に襲われた福島第2原発や東
北電力女川原発の対策も調べている。
茨城県東海村の東海第2原発は、2002年に土木学会の評価技術に
基づき、被害を防ぐ津波水位を最大4・86メートルと想定した。
しかし07年10月に茨城県が公表した「津波浸水想定」で付近に6~7
メートルの地点があったため、県は日本原電に再評価を要請。これを受
け、日本原電は想定を5・7メートルに変更し、09年7月、非常用ディー
ゼル発電機を冷却する海水ポンプを津波から守る防水壁について、新
たな壁を建設するなどして高さ4・9メートルから6・1メートルにする工事
に着手した。
工事は昨年9月ほぼ完了。ただケーブル類を通す穴などを完全にふさ
ぐ作業は今年5月ごろまで続く予定だった。
3月11日の津波は5・3~5・4メートルで、旧想定水位を超えたが、新想
定より30~40センチ低かった。福島第1と同様に外部電源は喪失した
。完成目前の防水壁は浸水し、3台の海水ポンプの1台が水没し使用不能
になったが、残る2台のポンプで冷却して非常用ディーゼル発電機を動か
し、原子炉の冷温停止に持ち込んだ。
一方、東電は02年に福島第1の津波想定を5・7メートルとした後、06年
の津波確率算定など社内研究が進んでも対策を取らなかった。08年には
最高15・7メートルまで津波が駆け上がるとする今回の津波に近い試算を
したが、その結果を経済産業省原子力安全・保安院に報告したのは震災
直前の今年3月7日だった。
=============================
こちらで取り上げられている防水壁工事に先立ち2010年1月
じつは弊社で海水ポンプ室壁のレーザースキャニングを実施させて頂き
壁の高さや形状、貫通する配管やスリーブ管のサイズ、位置を図面にま
とめた物を納品させて頂いていたのです。
過去のブログ記事はこちらです。
ヘルメットの紹介しかしてませんが、こちらがそのポンプ室でのスキャニング
の様子です。
正直な話し、2010年1月には、作業をおこなっている私たちでさえ、そんな
高い津波が来る訳ないと思って請け負っていました。。。
結果的に津波は施設を襲い、幸いにも基本的な工事が完了していた為に
福島第一原発とは明暗を分けたのです。
先週、事故後初めて東海第二の海水ポンプ室を訪れる事が出来ましたが
停止した海水ポンプ1台を取り外し、メンテの最中でした。
今回訪れた目的は詳しくお話しできませんが、海水ポンプ室を守るための
さらなる補強工事のためのレーザースキャニングとパノラマVR撮影が業務
となります。
津波の具体的な被害、上記の工事によって免れたポンプ全停止。
お話を聞き、身の毛がよだちました。
業務の中で比較的初期作業となる弊社のレーザースキャニング、そこから
アウトプットする貫通位置を示した図面の提出が遅れていたならば・・・
もしもサイズを誤っていて、仕舞いカバーの製作が遅れていたら・・・
すべての作業はつながっています、そしてその責任は重大です。
本年最後のレーザースキャニング業務でしたが、気持ちを新たに引き
締める良いきっかけとなる仕事でした。
それでは本年最後のブログ記事となりますが新年もどうぞよろしくお願い致します。
これからも新しい事にチャレンジし続けていきます!
この正月は、新しいマシンのセットアップをのんびりやりたいと思っています。
64ビット&32GBメモリー!、どれだけスピードアップするか楽しみです。
という記事が10/24の中国新聞他の記事で取り上げられました。
中国新聞
以下その抜粋です。
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日本原子力発電が東海第2原発の津波対策として自主判断で進め
ていた防水壁建設工事により、重大事故が瀬戸際で回避されたことが
23日分かった。経緯を調べた政
府の東京電力福島第1原発事故の調査・検証委員会は、東海第2で
工事が実施されていなければ「全電源喪失で福島第1と同様の事態
になっていた」(調査委関係者)と
して日本原電が講じた津波対策を詳しく分析している。
12月に中間報告をまとめる事故調査委は、東京電力の津波対策が
甘かったとの見方を強め、同様に津波に襲われた福島第2原発や東
北電力女川原発の対策も調べている。
茨城県東海村の東海第2原発は、2002年に土木学会の評価技術に
基づき、被害を防ぐ津波水位を最大4・86メートルと想定した。
しかし07年10月に茨城県が公表した「津波浸水想定」で付近に6~7
メートルの地点があったため、県は日本原電に再評価を要請。これを受
け、日本原電は想定を5・7メートルに変更し、09年7月、非常用ディー
ゼル発電機を冷却する海水ポンプを津波から守る防水壁について、新
たな壁を建設するなどして高さ4・9メートルから6・1メートルにする工事
に着手した。
工事は昨年9月ほぼ完了。ただケーブル類を通す穴などを完全にふさ
ぐ作業は今年5月ごろまで続く予定だった。
3月11日の津波は5・3~5・4メートルで、旧想定水位を超えたが、新想
定より30~40センチ低かった。福島第1と同様に外部電源は喪失した
。完成目前の防水壁は浸水し、3台の海水ポンプの1台が水没し使用不能
になったが、残る2台のポンプで冷却して非常用ディーゼル発電機を動か
し、原子炉の冷温停止に持ち込んだ。
一方、東電は02年に福島第1の津波想定を5・7メートルとした後、06年
の津波確率算定など社内研究が進んでも対策を取らなかった。08年には
最高15・7メートルまで津波が駆け上がるとする今回の津波に近い試算を
したが、その結果を経済産業省原子力安全・保安院に報告したのは震災
直前の今年3月7日だった。
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こちらで取り上げられている防水壁工事に先立ち2010年1月
じつは弊社で海水ポンプ室壁のレーザースキャニングを実施させて頂き
壁の高さや形状、貫通する配管やスリーブ管のサイズ、位置を図面にま
とめた物を納品させて頂いていたのです。
過去のブログ記事はこちらです。
ヘルメットの紹介しかしてませんが、こちらがそのポンプ室でのスキャニング
の様子です。
正直な話し、2010年1月には、作業をおこなっている私たちでさえ、そんな
高い津波が来る訳ないと思って請け負っていました。。。
結果的に津波は施設を襲い、幸いにも基本的な工事が完了していた為に
福島第一原発とは明暗を分けたのです。
先週、事故後初めて東海第二の海水ポンプ室を訪れる事が出来ましたが
停止した海水ポンプ1台を取り外し、メンテの最中でした。
今回訪れた目的は詳しくお話しできませんが、海水ポンプ室を守るための
さらなる補強工事のためのレーザースキャニングとパノラマVR撮影が業務
となります。
津波の具体的な被害、上記の工事によって免れたポンプ全停止。
お話を聞き、身の毛がよだちました。
業務の中で比較的初期作業となる弊社のレーザースキャニング、そこから
アウトプットする貫通位置を示した図面の提出が遅れていたならば・・・
もしもサイズを誤っていて、仕舞いカバーの製作が遅れていたら・・・
すべての作業はつながっています、そしてその責任は重大です。
本年最後のレーザースキャニング業務でしたが、気持ちを新たに引き
締める良いきっかけとなる仕事でした。
それでは本年最後のブログ記事となりますが新年もどうぞよろしくお願い致します。
これからも新しい事にチャレンジし続けていきます!
この正月は、新しいマシンのセットアップをのんびりやりたいと思っています。
64ビット&32GBメモリー!、どれだけスピードアップするか楽しみです。
by 3dsurveyplus
| 2011-12-30 07:45
| 計測